オーダーカーテンのdecorators
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2011年:ハイム 〜 オーダーカーテン インテリアを求めて海外遠征
  今年のキーコンセプトはRECONNECT(再接続)ここしばらく、僕たち作る・デコする・デザインする側と消費者との間に少しずつずれが出来てきたのかもしれません。
こうしたずれは知らず知らすのうちに少しずつ大きくなっていくものでこのずれを1度この辺で修正して、もう一度再接続・つなぎなおしていこう!というのがテーマです。
3年前に一昨年「IT'S TIME To BE」でぶつ壊して(原点回避)、一昨年「EXPECT THE UNEXPECT」で驚いて、昨年「UNRIVERS」でリサイクルさせて、今年は「RECONECT」つなぎ直すという感じですね。
なるほどつながります。
今年も4つのキーワードにそってトレンドインスタレーションしていました。
まずは、

 
 
1、SOBRIETY [しらふ・落ち着いたデザイン]
近年の「少し・たまに」から「わずかでも大切に」と変わってきた消費にあわせて
素材の持つ本来のポテンシャル(潜在的な魅力)を生かした生地の使い方がキーとなってます。
デザインイメージはミッドセンチュリーの普遍的なデザインです。
いままでのミニマルに色を加え、すこし女性的な柔らかいデザインにしていたり、50年代のシャネルスーツのようなざっくりとした生地感・千鳥こうし・ヘリンボーン・チェックなどが目立ち、カシミヤ・モヘヤ・レザー・リネンなどの天然で見るからに上質な素材が多く吊られていました。
大事なのは上質であること、品のあること・やり過ぎないことが大事かもキーワードとして
SOBRIETYのイメージ→
1「SERENITY 落ち着き」
シンプルだけど上品なもの、ベーシックでも高品質なものはスタイルを感じさせるものです。
そんな落ち着いた品のいい触った感覚もだいじにしてます。
カシミア・リネン・レザー素材感を大事にしています。
くすんだボルドーでした。

2「NEW SCHOOL 新派」
ニュージェネレーションのための清潔感の感じるミッドセンチュリーデザイン。
糸の立体感のあるハンドツイードやヘンリボーン・ミッドセンチュリーを感じさせるドットマットなブラック・深みのあるオレンジ。

3「CLASSIC MODERNITY 古典モダン」
普遍的なコンテンポラリ−50’Sスタイル
プラスチック・リサイクル素材・ペイントタッチのプリント
マットネイビー・マットイエロー・ホワイト・ブラウン

4「MINIMAL LUXURY(ミニマル的豪華さ)」
そんな、50年代の本物の上質感がイメージです。
タイムレスな価値基準です。
ミニマル家具にPOPでないくすんだカラーを入れていくイメージ。
やわらかいレザー


ストールに見られるモヘヤのこんな生地がたくさん展示されていました。
カーテンとするととても難しいですが、ベッドスローやクッションなんかのアクセントで使うとすごく効果的ですね。


マルニ木工さんの「ヒロシマ」がイメージシンボルとしてピックアップ受けていました。


こういう生地感のむかしはやったことありましたよね


こんな感じのミッドセンチュリー系デザインをもってくるとアートぽくすらあるのです。


こんな感じに非常にシンプルな展示でした。
千鳥格子も時折見かけました。


ヘンリーボーンにクラッシュ入れて、部分的に毛羽立たせてる。
トラディショナルとハンドクラフトの融合です。
 

 
2、MIXMASH [超まぜこぜ]
EXPERIMENTAL  実験精神
TREASURE AND TRASH 宝物とガラクタ
CULTUAL HYBRID 文化的融合
TECHNICRAFT 最新のハンドクラフト

実験的なトレンドです。ある種一番今わかりやすいかも。
民族・地域・人種・文化をつなぎ合わせてゆき、まったく新しいスタイルをつくりだす、
(EXPERRIMENTAL・CULTURAL HYBRID)イメージを中心に、単品だとごみのようにものにも使い方や重ね方などでデザインとして成り立たせたり(TREASURE&TRASH)、ハイテク(革新技術)とクラフトマンシップとの組み合わせ(TECHNICRAFT)によって説明されてました。ごちゃ混ぜといっても何でもいいというわけではないようです。

民族間融合を言えば、スカンジナビアデザインとアフリカンの融合がトレンドイメージ、
工芸的テクニックとモノクロ・ジオメタリックデザインとかそれぞれにはみんながステキに感じる組み合わせや・波長・リズムの様なものがあります。

ばかげたほどのみばえ、ありえないくらいのアンバランス、一見勘違いかなと思うほどの組み合わせでありながら居心地良くステキに見せる。
このあたりの感覚を把握しなければいけません。

ごちゃ混ぜやごみの再生のイメージは似た感じのものが去年のトレンドにもあったのですがより明確にその混ぜ方、組み合わせ方のレシピをはっきりさせているところと
去年まではこのての何でもありは、若年層に向けたイメージだったのに対して、今年は熟年層に向けて発信しようって言うのが味噌。

大人がこういうデザインで遊べば次世代が付いて来るのです。名ので大人の方へのアプローチ。
またこういう突飛なデザインコンセプトは、リビングなんかに用いたデザインなんですが
今回は思い切ってベッドルームなんかのおとなしくまとめがちな部屋に用いるのもいいかも。

ヒデキ的には楽観主義的でエネルギッシュなこのトレンドがとても今っぽくて面白いです。去年もこういう色合わせあったんですが今年はすこし上質に行くのが肝。
例えば、プラスチック・ビニール系の色を生地で演出するとかハンドワークのテクスチャー選ぶとか。


モノクロ・ジオメタリックは今年も健在です。


実験的アプローチも大事なキーデザイン概念です。
実験なくして進化はないのですね。 


アフリカンというのが今年ののアクセントデザインです。


さらにそのアフリカンデザインにスカンジナビアデザインをうまくあわせていくとムチャクチャかっこいい大人の遊び方が出来そうです。
 

 
3、「UTILITY(実用品)」
物にあふれたこの時代に、僕たちは何に価値を見出せばよいのでしょうか?「浪費しなければ疲弊しない」普段回りにある何気ないものに(MARKETSHIFUT 間に合わせのもの)にデザインの息吹を吹き込み、新たなる価値を見出す、 いわば「デザインされたDIY」

インスタレーションも工事現場の足場用の部材にただ40cm角の生地を吊り並べ、 裸電球をつるしたもので、とても自由度の高い素朴な感じでした。去年のトレンド「FUTURUSTIC」あったように工業製品を使った無骨だけど耐久性がある デザインなんかもここに継承されています。

単品では荒削りなもの・素朴なものも集積によってデザインになる。(INDUSTRIALACCENT工業的アクセント)
去年とすこし違うところはより素材の本質をいかし、アクセント(例えば色)をうまく使ってデザインしていました。
経年変化とともに味わいがでてくる・使い込むほどにしっくりなじむ・耐久性を感じれれるなど、 新しいとかアンティークだとかという時間軸のポイント的な価値観とは別に経年期間の沿って楽しむデザイン(ORKWEAR 作業着)という思想も含まれています。

また、ファッションの世界では至極あたまえですが消費者が手を加えたり、アクセントを足したり、使い方を自分で決めたりしてより自分らしい物にして楽しむスタイル。
逆に作り手・飾り手の僕たちはそういう隙を作っておくことによって新しいデザインの可能性を見出し(UTILITY LUX 未完のデザイン)ていくという大事なRECONNECT(再接続)の仕方がしめされています。

ここにRECONNECT(再接続)という思想が色濃く出ているような気がしました。
4つのイメージ
MARKETSHIFUT   間に合わせのもの
INDUSTRIALACCENT 工業的アクセント
WORKWEAR     作業着
UTILITY LUX   未完のデザイン

ここでは素材的にはキャンパス地・デニム・ラバー・カバンに使われるようなビニールキャンバス地・フェルト
プリーツスクリーンのような紙に見える生地・木目・コットン・麻などが目に付きました。

色はベーシックな色・アイボリーや・生成り・白・ベージュ・オリーブをベースに原色に近い赤・イエロー・ブルーをアクセントにつかっていました。
ただベースとアクセントはいれかえることもあり、ホワイトやベージュをアクセントにするというのもGOODです。


ゲージに囲まれた中に工事資材を使った展示スタンド


すごく簡素な展示ですが、すごく自由度高し。
シンプルな生地が多く、素材の本質・ポテンシャルを生かしていく、
いや、もっとたよってもいい気がします。


束ねたり、くくったり、重ねたりしてクッション性をもたせたり、
硬くしたり、見えなくしたり、持ち運びできたり、楽しく見えたり。
ロープやベルト1本で変わるが体感できます。


耐久性の感じられるキャンパス地なんかもこのトレンドイメージの1つです。


荷造りコードでたた縛るだけで新しい形が見えるから不思議でしょ
シェードのたく仕上げのギャザーテープやリボンの代わりにこういうテープをつかってもGOOD


色のチャートはこんな感じ
強いイエローやあかをアクセントカラーが目を引きます。
また、ブラックXイエローなんかの工事現場にあるような色や色の組み合わせ
レッドxグリーンみたいな補色の組み合わせも使われてました。

 

 
4、「WILDNESS 荒野」
NATURE'S HARVEST  自然の恵み
PRIMITIVE RAW   自然のままの素材
FORK TALES     民話
UNTAMED NATURE  手つかずの自然荒々しいお題です。

ヨーロッパの山深い森の中の家の写真を観て、僕たちは懐かしさを感じたり、いとおしさを感じたりします。
風土や気候、つくりすら住んだことも行ったこともないのに。
きっとその家の持つ素材感・ナチュラルさ・厳しい風土に耐え抜く力強さなんかを人の本質が感じ取るのでしょう。

都会に住もうがそういう自然との共存感覚が人にはあるのかもしれませんね。
素材のもつ本質をデザインとして取り入れ、ありのままをたのしむ(NATURE'S HARVEST 自然の恵み)
欠けていようが、傷があろうが、いびつであろうが、ムラがあろうが未完のデザインとして楽しむ(PRIMITIVE RAW 自然のままの素材)
グローバルな世界観からは少数民族の持つフォークロアデザインや手を動かすことによって生まれてくるすさまじい存在感(FORK TALES 民話)
極力自然のままに近い素材感自然のデザインを現代デザインに使って楽しむ(UNTAMED NATURE)を取り上げていました。

ここでも素材に重視しており、経年したレザーや毛皮、紙・わら・コっトン・麻・干草・土・粘土・自然で素直な素材・無垢なもの・なわ・フェルト
テクスチャーとして未完成の・ムラ・造形的なヒビ・重厚なもの・ザラザラした物・デリケートな編み物・くしを入れてない感じ
絡み合ったもの・大きな編み・結ぶ・束ねる・逆立てるなどがイメージされてました。案外このスタイルはわかりやすいですが、いざカーテンという枠内で考えると非常に難しいな〜と感じました。

縫製の問題、収縮率など考え方の変革が必要かもしれませんがきっとこういう価値観や考え方の改革がないと新しいものがうまれないのでしょうね。
ただ、ファッションで最近見られる極太のウールのニット麻系の生地を合わせて吊るとか
スローにカシミやレザーの素材感のあるもの掛けるとか
麻ライクなしわ加工レースや不規則なひだをつけた生地は色を考えればこのスタイルが作れそうです。
規則正しく行く部分と不規則に行く部分の使い分けもすこし練習する必要があります。


FOLKTALES 民話」のイメージPHOT
少数民族とグローバルの融合がイメージです。
こういう大きな編みこみやねじりが新しさと同時にノスタルジーを感じさせてくれます。

中尾明さんもこのグループです(これは冗談)


ブースの外観はなんだかボリュームがあるのに、荒涼とした不思議な感じです。
ほんのり怪しさも感じられますが去年の「TEMPTATION」とも違い、荒々しさもあり、
やや男性的な部分もあり。


こういう大きなヒダヒダ、、すさまじいほどの存在感もここのイメージです。


カラーチャートはこんな感じ。
石のグレー・木のブラウン・土のベージュ南下のまさに自然


むせ返るくらいのナチュラル感
 

  よく「トレンド」を追うのではなく、意識しておくものだと話してるんですが、
やっぱ、追いたくなりますよね
いやーかっこいい
なんとなく海外のトレンド毎年見せてもらっていると、知識・思想としても
とても大事だな〜と
あらためておもうようになりました。
なんとなく、トレンドを演出するセンスのいい人はたくさんいるのだけれど、
もう少し掘り下げて物事・デザインを考えていくとすこし違う世界が見えてくるのかも知れません。
なんかっちょびっとたんないときにトレンドのスパイスをひとふりっってかんじでつかうのもGOOD.
トレンドのファン ヒデキです。
 
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